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薪ストーブ:焚きつけと温度管理

雑木林 

■焚きつけ

薪を焚くには焚きつけ用の小枝が必要になります.

そこで,柴刈をしています.

「おじいさんは山に柴刈にでかけました」という昔話に出てくるあれです.

柴刈とは,たきぎに使う雑木の小枝を集めることです.

芝刈ではありません.

 

近所の雑木林のオーナーの承諾を得て,林床に落ちている枝を集めています.

雑木林のオーナーも「林の掃除になって助かっているよ」とありがたいお言葉.

さいたまでは,台地と低地の境に斜面林が残っています.

斜面林がいつのまにか住宅地になってしまう傾向にあります.
残念なことです.

私が住んでいるさいたまの台地では,以前はどの方向を見ても背景に斜面林がありました.

斜面林はこの地域の風景の骨格でした.

斜面林の切り通しの道を下りると田んぼ.

台地から見ると境界が斜面林.田んぼから台地方向を見ると斜面林.

斜面林は台地と低地の景観をつなぐ役割を担っています.

田んぼは,縄文時代には外は浅い海でした.

氷河期に海水面が下がり,河川が大地を削っていました.

氷河期が終わって海水面が上昇すると削られたV字谷は海になったのです.

やがて,少しずつ上流から土砂が堆積して現在の姿になったわけです.

 

関東平野を東西に走る武蔵野線などの車窓から見ると,台地・斜面林・田んぼ・川・田んぼ・斜面林・台地と,台地と低地が交互に繰り返されるのがよくわかります.

都市化が進んでいなければ,台地と低地の間には斜面林があるはずです.

 

現在の田んぼがかつて本当に海だったという証拠に,斜面林の近くに貝塚がよくあります.

こどものころ貝塚とは知らずに掘ってみると赤貝や割れた土器がでてきました.

そのころはどんな風景が広がっていたのか見てみたいです.

そんな雑木林の林床に落ちている小枝は焚きつけに適しています




柴刈

 

これが割った針葉樹,造園業者から分けてもらったサクラの小枝,雑木林の林床から集めた柴です,焚きつけ用セットです.これに新聞紙を加えればいいのです.

 

薪ストーブユーザー,造園会社,雑木林のオーナーがうまく連携すれば,雑木林の健全性を保つことができるはずです.

 

 

■温度管理

 

いよいよ焚きつけです.


焚き始め 

新聞紙を軽く丸めます.

新聞紙は小枝に火がつきやすくするために使うので,新聞紙をかたく丸める必要はありません.新聞紙の上に柴と小枝を乗せ,細い薪を積み上げ,一番上に太い薪を置きます.

かなりぎっしり積み上げた方がいいです.

火をつけた後,火力が弱いと小枝に燃え移っても炎がだんだん小さくなってしまうことがあるからです.

焚きつけは一気に燃やした方が効果的です.

慣れてくればマッチ1本で着火完了となります.


薪ストーブ着火 

うまく着火するとゴーという大きな音がします.

そのままダンパーを開いたまま約20分,薪ストーブの天板あるプローブ温度計が約400℃近くまで上がるのを待ちます.

プローブ温度計400 

ローブ温度計の針の角度が 時計の短い針が10時から11時を指しているくらいだと覚えればいいと思います.

火力が弱くなりそうだったら途中で薪を追加投入します.

この時はもう太い薪で大丈夫です.

この温度に上がる前にダンパーを閉めてしまうと,煙突から臭い煙が出てご近所に迷惑をかけてしますことがあります.


高温で焚けば煙突から煙はほとんど出ません.
温度計が400度を指しているのに煙突から煙が出ていたら,次のことを試してみてください.


1.ダンパーを開いてもう少し温度を上げてからダンパーを閉めなおす
2.火かき棒で熾きをかいて空気の流れをよくしてみる
3.薪をバッテンのように組み直しす


また,低い温度で焚き続けると,煙突の内側にタールが付着します.
煙突をノックするように叩いて鈍い音がしたらタールが付着しています。
上手に焚けばシーズン終わりでも,煙突をノックすると軽い音が響きます。
薪ストーブを焚いているときに煙突をノックすると火傷しますから気をつけましょう。
薪ストーブ前面のガラスにもタールが付着して中が見えなくなります.

高温で焚き続ければ前面ガラスが汚れることはありません

 

実は,最初のシーズンに大失敗しました.取扱説明書に記載されている「薪ストーブの火室内の温度は190330℃にすること」という温度が薪スト―ブ天板にあるプローブ温度計の温度だと勘違いしてずっと低温で焚き続けてしまいました.

前面ガラスはタールで真っ黒になるし,煙突にもタールがこびりつき,煙突から臭い煙は出るし大変でした.

天板のプローブ温度計は,火室内の温度ではなく三次燃焼室(キャタリティック・コンバスターの上部)の温度でした.

真冬ではこのプローブ温度計が700℃くらいでちょうど快適になることがあとでわかりました.

時計の短い針が2時を指しているくらいです.

プローブ温度計700 

ダンパーを閉めるタイミングが焚きはじめてから天板の温度計が400度,ダンパーを閉めてからの天板の温度は500700℃くらいにするのがポイントです

 

 

私は毎朝4時半に起きますので夜22時くらいに就寝します.

薪ストーブを焚くのも22時までです.焚きっぱなしでそのまま寝てしまいます.

翌朝になるとさすがに薪ストーブの火は燃えていませんが,部屋の中に暖かさが残っています.薪ストーブはゆっくり暖まる分,冷めにくいからです.

 

翌朝,熾きが残っていますのでダンパーを開いて小枝を入れるだけですぐに火が付きます.

 


薪ストーブ熾き 
翌朝の薪ストーブのなかの状態

 

新聞紙とマッチはもう不要です.

焚きつけ用の小枝を入れて,もう一度,プローブ温度計が400度近くまで上がるのを待てばいいのです.

熾き火に小枝を入れる前が灰を取り出すいい機会になります.

薪ストーブが盛んに燃えている状態で灰を取り出すのは危険だからです.

 

次回は灰の管理についてお話します.


 

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テーマ : 建築デザイン
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 薪ストーブ

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小川総一郎 / Soichiro Ogawa

Author:小川総一郎 / Soichiro Ogawa
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【児童書】ふたつの国の物語-土木のおはなし- 2014.3 理工図書// 何不自由なく暮らしていたシブの国にも悩みがありました。若者の土木離れです。そんな時アトの国からたくさんの若者がやってきて言いました。 「私たちに土木を手伝させてください」と。 これは大助かりです。ところが……。
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